2009年7月31日金曜日

大文字か、小文字か... それが問題だ。

いつかフランスを訪れてみたいな。
J'aimerais visiter la France un jour.
フランス語を勉強したいな。
J'aimerais apprendre le français.
フランス料理はあまり得意じゃないんだよね。
La cuisine française, ce n'est pas ma tasse de thé.

国としての「フランス」は大文字を使いla Franceと書きます。
言語としての「フランス語」は小文字を使いle françaisと書きます。
形容詞の「フランスの、フランス風の、フランス的な...」は小文字を使いfrançais(e)と書きます。

ここまでは割と知られた話ですね。
この先が問題なのです。

「私は日本人です」は大文字で書きますか、それとも小文字で書きますか?

難しい問題ですね。
大学入学した頃は大文字だと習いました。そう綴っていて困ったことは一度もありませんでした。
ただフランスに行って見ると、小文字が多いのです。そう、圧倒的に小文字が多いのです。
本国で観察をすると、Je suis japonais.と書く方が自然に思えてきます。

調べてみました。結論は...

人によります。どちらでも正書法では問題はないようです。
(ちなみにぼくは「小文字派」です)

じゃあ、「すごく魅力的なフランス人にパリで知り合ったよ」の時は?
J'ai rencontré un F/f-rançais charmant à Paris. どちらでしょうか。

これは間違いなく大文字です。Françaisが名詞で使われている時(フランス人)は絶対大文字です。

よく考えてみると、フランス人は大文字小文字をあまり意識していないし、さほど区別はしていないのです。
板書が全部大文字の教師も「le Ciel フランス語教室」にはいますし、本来なら「YAMAHA」と全部大文字で書かなければいけない会社名を、全部小文字表記してある例をギター雑誌では何度も見ました。

区別を知っていてしないのと、知らないから適当なのとは違いますね。
この機会に覚えてしまいましょう。

2009年7月30日木曜日

問題です。

それは難しい問題ですね、困りましたね。
C'est un problème très difficile. C'est embêtant, ça.
この(練習)問題は難しいですね。
C'est une question difficile.

問題といっても二種類あります。
1. 困ったという「問題」
2. 学校などでの先生が指示をする「問題」

1.の場合:
「〜が問題となる、〜は困ったことだ」
Ça pose un problème.
「その問題を解決してみよう」
On va essayer de résoudre le problème.

2.の場合
「この問題は(難しくて)解けない」
Je ne sais pas répondre à la question.

意味によって選択する単語も違うし、組合せる動詞も違うのですね。

(会う)約束をする:prendre un rendez-vous、fixer le rendez-vous
(会う)約束を取り消す:annuler le rendez-vous
(するといった)約束を守る:tenir sa promesse / parole
(するといった)約束を取り消す:retirer sa parole
(するといった)約束を破る:manquer à sa promesse / parole

ではここで問題です。
動詞résoudreの現在形の活用及び過去分詞を言って下さい。

... ... ...
まあ、調べてみて下さい。

2009年7月29日水曜日

その日、前日、その前の日

「(今日ではない)その日」はフランス語では... ce jour-làですね。
「(その)翌日」は... le lendemainですね。
「翌々日」は... le surlendemain か2 jours après / 2 jours plus tard でしたね。
では「(その)前日」は何でしょう... la veille が使われます。

じゃあ「(その)二日前」は何というでしょう... 
固有の表現は l'avant-veille ですが、応用の利く表現には2 jours avant や2 jours plus tôt もあります。昨日の記事と同じように、気をつけて下さいね。よく日本で学習者が使っているavant 2 joursは文法的には間違いです。ま、通じますが...

「今日から3日前」はil y a 3 joursだし、「その3日前」は3 jours avant です。
「3日前から続けてずっと」は depuis 3 jours でしたね。
avant 3 jours自体が存在しないはずの表現なのです。

ただし、avant 3 heures は、意味が違いますが、使えますよ。
「3時より前に」という意味に変わります。
同様に après 3 heures も可能です。
「3時以降に」という意味で使うのならば、です。

2009年7月28日火曜日

その日、翌日、翌々日

「今日」はフランス語では... aujourd'huiですね。
「明日」は... demainですね。「明後日」は... après-demainです。

では「(今日ではない)その日」は何でしょう... ce jour-làです。
じゃあ「(その)翌日」は... le lendemainですね。
じゃ、「翌々日」は... 
表現が二つあります。

固有の表現は le surlendemainですが、応用の利く表現には2 jours après や2 jours plus tardもあります。

気をつけて下さいね。
よく日本で学習者が使っているaprès 3 joursは文法的には間違いです。ま、通じますが...
「今日から3日後」はdans 3 joursだし、「その3日後」は3 jours aprèsです。
après 3 jours自体が存在しないはずの表現なのです。

ただし、après 2 jours d'entraînementやaprès 2 semaines de vacancesは問題ありませんよ。

Je vais partir en vacances dans 5 jours. J'arriverai à Toulouse Blagnac ce soir-là. Je repartirai sur Montpellier le surlendemain voir des amis parisiens, et après 3 jours de fêtes, je remonterai sans doute sur Paris.

2009年7月27日月曜日

今日、明日、明後日

「今日」はフランス語では... aujourd'huiですね。
「明日」は... demainですね。「明後日」は... après-demainです。

では「一週間後」は... そうdans une semaineもしくはdans 8 joursですね。
じゃあ「二週間後」は... dans 2 semainesまたはdans 15 joursが使われます。

「今日」をカウントするので、8や15という数字が現れるのです。

過去に遡っても同じです。

「一週間前」は il y a 8 jours、「二週間前」は il y a 15 joursとなります。

ネイティブに聞いてみました「一週間後の1日前は何というの?dans 7 jours?」
答は明快でした:曜日を使って応えます。Mercredi prochain とかね。

なるほど!

2009年7月26日日曜日

名詞なの?形容詞なの?

J'ai honte.
J'ai mal à la tête.
J'ai faim.
J'ai sommeil.
に代表される「avoir + 名詞」の表現は多くありますよね。皆さんも折に触れて目にしているはずだし日常表現としても使っているはずです。

avoir の後の単語は、動詞の直接目的語として使っているので、普通に考えれば名詞ですよね。
辞書を見ても「mail: 名詞(男)痛み、苦痛...」となっています。

しかし!とても頭が痛い時には主に形容詞を修飾するのに使われるtrèsを前に付け、
J'ai très mal à la tête. と言われます。じゃあ形容詞なのでしょうか。

品詞分類にこだわってもしょうがないので(そこは辞書学者に任せましょう)、avoir + 無冠詞名詞の表現に「とても」という意味を付け加えたい時にはtrès が使われると覚えておきましょう。
ネイティブの中では、以前は今よりも「名詞」として意識をされていたようで、J'ai grand faim. なんて言う表現が使われていました。

その名残として、
Qu'est-ce que tu as fait le week-end dernier?
 - Je n'ai pas fait grand chose.(大して何も)
なんて表現が今までも使われています。ただしgrand choseは否定文で飲み使われますので、注意が必要です。

2009年7月25日土曜日

1年間フランス語を勉強しています。

「〜の間」を表す時の前置詞はpendantですね。
「1年間フランス語を勉強しています」をフランス語で表現するのに:
J'apprends le français pendant 1 an. は文法的に正しいのでしょうか。

通じますが... 正しくはありません。
正解は:
J'apprends le français depuis 1 an. です。

「毎日フランス語を2時間勉強しています」はどうでしょうか:
J'étudie le français tous les jours pendant 2 heures.
が正解です。

何が違うのでしょう。
pendantは「表されている期間中における行為の継続」を表します。それに加えて「その期間以前及び以降はこの行為が行われていない」事を意味します。
depuisは「表されている期間中における行為の継続」を表します。それに加えて「現在もこの行為が継続して行われる」事を意味します。

「一年間フランス語を勉強している」を言い換えると、一年前からフランス語を勉強しているということですね。すなわち「一年前からフランス語学習という行為が継続し、今日現在も続いている」のですね。
したがってdepuisが選択されます。
「毎日フランス語を2時間勉強しています」は、2時間の後には違う行為に移っていることになりますね。すなわち「その後は行為が継続されない」ことになります。
したがってpendantが選択されるという訳です。

「パリで一年間勉強していました」はどうなるのでしょうか。一年後には次の行為=行動に移っているので:
A Paris, j'ai étudié le français pendant 1 an.
になるのですねえ。

一年前から毎日二時間フランス語を勉強しています:
J'étudie le français tous les jours pendant 2 heures depuis 1 an.
この例文を覚えればバッチリでしょう。

2009年7月24日金曜日

初めましてはenchanté(e)?

フランス人と初めて会った時に「Enchanté(e)」 と言いますよね。
そもそもenchantéとはどういう意味なのでしょうか。

辞書を引くと「嬉しい、光栄に思う(形容詞)」と書いてありますね。
まず形容詞なので、Je suis enchanté(e). と言えるのですね。
また「お会いできて」を意味する「de vous connaître」や「de vous voir」を付け加えて、
Je suis enchanté(e) de vous connaître. などもよく聞く表現ですね。

ただし少し日本語と使い方が違う部分もあります。

見知らぬ人との会話の一言目に「初めまして」と言うことはよくありますよね。
それとは違いフランス語では一言目に「Enchanté(e)」とは言えないのです。
一瞬ちらっと見ただけなのに「光栄です」とは言えないのです。少し話をして「知り合ってから」の表現という訳です。
また「お会いできことをうれしく思う」を表す、
Je suis enchanté(e) de vous avoir connu(e). で会話を終わり別れることのしばしばあります。

初めまして、でお別れすることはないですよねえ。

2009年7月23日木曜日

形容詞は奥が深し...

忙しいよ〜。
Je suis occupé(e).

何かがおかしいですね。
日本語訳は便宜的に付けてあるだけなので、多少の意味のずれは例文を読んで判断しなければいけないのです。(実はこんな時に[仏仏辞典]が有効なのですよ)

occupéという形容詞は「することがある、塞がっている」という意味なので、
Je suis occupé(e)は用事がある、予定がある、ということで、忙しいということではありません。
スケジュール帳にその週のその時だけ[予定]があればJe suis occupé.と返答しても間違いではありません。
トイレに人が入っている時に表示されているoccupéも同じ理由ですね。

言い換えれば、On va au ciné ce soir? と誘われて、「忙しいけどせっかくだから行くよ」と言いたければ、
Je suis très occupé(e) en ce moment, mais puisque tu m'invites... OK! と言いましょう。

Je suis occupé(e) だけだと、
Tant pis! (仕方がないね!)と別の話題に移るかもしれませんよ。

2009年7月22日水曜日

変幻自在

表現・熟語を数多く作る名詞のひとつに「coup」があります。

クーデター:le coup d'état
お手伝い:un coup de main
急激な老け:un coup de vieux
一目惚れ:un coup de foudre
一杯飲みにいく:aller boire un coup
電話をかける:passer un coup de fil

いろいろ変身しますね。
意味としては(瞬間的な)一発、一回を表していると考えれば理解できるのではないでしょうか。

un coup de mainは「お手伝い」という意味で、日常会話でもよく使われます。

Vous voulez un coup de main?
(お手伝いしましょうか)
Tu peux me donner un coup de main, s'il te plaît?
(手伝ってくれない?)

ただし、un coup de piedは「蹴り一発」だし、un coup de poingは「げんこつ一発」になります。
こっちは欲しくないですね。

2009年7月21日火曜日

綴りと発音のズレ

一般的にはフランス語は綴りと発音の「ルール」を覚えれば、ほぼ正確に発音できると言われています。
(もちろん母音の小さな差異やイントネーション、強弱は別の話です)

ところが、少なからず例外があるのですね。

最もなじみの深い単語では「examen」がありますね。
en という綴りは manger、enfantと同じく、口を縦に開けて「ア」の音を鼻に抜き発音する鼻母音です。
ただし、examenやappendicite(虫垂炎)のenはinやainと同じく、口を横に開けて「エ」の音を鼻に抜き発音する鼻母音なのです。

こんなのもあります。

「(花などを)摘む」の単語って、正確に綴れますか。もしくは「cueillir」と文字にした時、正しく発音できますか。
フランス語では[œ]や[ø]の音はeuまたはœuと書くと決まっているのです。
もちろん綴りより音声が先にありきなので、[kœ]という音声を文字で表現する時に、昔の人は困った時はずです。
kという文字は昔のフランス語には存在しないのでcを使うしかない。しかしcとeuを並べれば[kœ]ではなく[sœ]と読まれてしまう... どうしよう...

おそらくそんな中で編み出された=ごまかされたのが「反対に書いてそれなりに見せよう大作戦!」だったのではないでしょうか。
kの音を保ったままで、そう遠くなく似たような綴りで、正しい発音に何となく読めてしまう...

誤魔化されてしまいますね。
先人の知恵おそるべしです。
Chapeau! 

2009年7月20日月曜日

牛とフランス語【訂正あり】

さて問題です!

雨が強く降っているね。
あの人の話すフランス語、めちゃくちゃだよね。
えらいこっちゃ!

この3表現に共通することはなんでしょう。

正解は... 「雌牛=vache」です。

雨が強く降っているね。
Il pleut comme vache qui pisse.

あの人の話すフランス語、めちゃくちゃだよね。
Il parle français comme une vache espagnole.
この表現は本来はvacheではなくbasqueだったのですが、各方面に気を使いvacheに変更されたようですね。

えらいこっちゃ!
Oh, la vache!

ちなみに話し言葉ではvachement=trèsもよく使われます。
雌牛のように「(程度が)大きい」様を表すのですね。

2009年7月19日日曜日

フランス語の本はフランスの本にあらず

フランス語を勉強するのに本や参考書をつい買ってしまいますよね、よくわかります。
そんな時に何と言いますか。

J'ai acheté un livre français / de français / en français.
どれでもよさそうだけど...

3つの表現はきっちりした使い分けがあります。

un livre français
は、国籍がフランスということなので「フランス(で出版された)の本」です。

un livre de fraçais
は、目的がfrançaisということなので「フランス語(を学習するため)の本」です。
un livre de cuisine も同様です。

un livre en français
は、(écrit) en français(=フランス語)ということなので「フランス語(で書かれた)の本です」

日本で出版されたフランス語の参考書は、
un livre japonais de français が厳密に言えば正しい表現ですね。

ちなみにぼくの職業は、
Je suis professeur japonais de français. または Je suis professeur japonais de F.L.E. です。
F.L.E. とは、Français Langue Etrangère(外国語としてフランス語を教えること)の略です。

2009年7月18日土曜日

暑いですね。

今日は昨日より暑いですね。
Il fait plus chaud aujourd'hui qu'hier.

これは正解です。
では次の文はどうなりますか。

大阪はパリより暑いですね。
Il fait plus chaud à Osaka que Paris.

何かがおかしいですね。
暑さ比べをしているのは、「大阪における」暑さと「パリにおける」暑さを比べているのですよね。
つまり、à Osaka と à Paris を文の中に対等な関係で持ち込まなければいけません。

正解は...
Il fait plus chaud à Osaka qu'à Paris.
Il fait plus chaud au Japon qu'en France.

となります。
J'ai peur qu'il fasse plus chaud demain qu'aujourd'hui...

2009年7月17日金曜日

〜好きです。

「好き嫌い動詞」と一緒には、le / la / les を使います、肯定文否定文とも同じです。

では、ブラジルコーヒーが好きです。
と相手に伝えたい時には、どんなフランス語を使いますか。

1. J'aime beaucoup le café brésilien.
2. J'aime beaucoup les cafés brésiliens. どちらでしょう。

フランスのカフェが好きです。

1. J'aime beaucoup le café français.
2. J'aime beaucoup les cafés français. どちらでしょう。

ややこしいですよね。
「コーヒー」といった時に、発言者やそれを聞いている人は同じ「コーヒー」の映像のイメージは持ちにくいですよね。
カップに入っていたり、サイフォンだったり、映像が浮かばなかったり。
要するに「固形物」として認識しづらいです。
固形物としてイメージしにくい場合は、当然数えにくいですよね。
でその場合は(飲み物のコーヒー)、単数で表現します。

また逆に、喫茶店といった時に、具体的にひとつの店舗としての「喫茶店」はイメージできますよね。
「2店舗」ある場合も、簡単に映像化できますよね。要するに簡単に数えられる訳です。
この場合は(喫茶店)、複数で表現します。

飲み物の場合は1. 店舗の場合は2.を使うのが一般的です。
冠詞は難しいとは思いませんが、ややこしいですね。
少しずつ、千里の道も一歩から、です。

2009年7月16日木曜日

全部ください。

レストランなどで食事の後に「チーズワゴン」が出てくる事がありますよね。
もしくは「デザートワゴン」なんという幸せに遭遇することもあります。
そんな時に「全部ください!」と言いたいですよね。そんな時に、

  - Tout, svp.

と言っていませんか。
そりゃ無理です。そこにあるものを、本当の意味で「全部」と言っていることになります。
厳密に言えば、チーズワゴンのチーズ全部、デザート全部、になるのです。いくら何でも食べられないでしょう。

では何と言えばいいのでしょうね。

部分冠詞を習った時に、du, de la, de l' ... と並んでいるのを見て「へえ、部分冠詞には de が全部にくっついているのね」と思いませんでしたか。
そう、文法的には de は部分を表すから部分冠詞と言われるのです。全部を表す定冠詞に部分を表す de を付けて部分冠詞なのです。文法家の中には des を部分冠詞のグループに含む人もいます。J'en fais partie. です。

と言うことは、de を付ければチーズ全体の「一部」を表すのかな。と思ったあなた!素晴らしいです。

   - De tout, svp.

が正解です。「全部を部分でください」と言う意味になります。
変な日本語ですが、理論的には「全種類を少しずつ」ということになります。
これに un peu を付けた

   - Un peu de tout, svp.

もよく使われますね。そうするといろいろな種類を少しずつ取り分けてくれます。
お試しアレ!

2009年7月15日水曜日

à それとも de? その2

un gâteau au chocolat なのに un gâteau de riz、une tarte aux pommes なのに de la confiture de pomme、どうなってんの?

ずばり!主原料が問題です。
gâteau au chocolat の主原料は小麦粉ですね。
gâteau de riz の主原料は... お米ですよね。お米がなければ存在できないでしょ。

tarte aux pommesは tarteが既に存在して、+αとして(味付けや香り付け)、リンゴがある訳ですね。
confiture de pommeはジャムを作るにはリンゴが必要な訳です。

de は主原料、à はおまけ(味付け香り付け)と覚えましょう。
これで、le canard à l'orange も le jus d'orange も解決しましたね。

2009年7月14日火曜日

à それとも de? その1

フランス語の代表的な前置詞「à 」と「de」の使い分けって悩みますよね。
commencer à + 動詞の原形 なのに finir de + 動詞の原形 だなんて、ややこしいですよね。
でもほとんどの表現は「決まって」いるので、間違えてもそれなりに理解してもらえます。

問題なのは、二つの前置詞を使い分ける必要があり場合です。すなわち、意味によってどちらかを選ぶ必要がある時ですね。

un verre de vin? un verre à vin?
une tasse de café? une tasse à café?
une cuiller de soupe? une cuiller à soupe?

覚えるのはさほど難しくはありません。
beaucoup de ... この表現は知ってますよね。
de の場合は、手前が「単位」後半が「内容物」を表しています。
une tasse de café は、une tasse(カップ一杯)という「単位」の café「内容物」という意味で、コーヒーの量を表したいのです。大事なのは「コーヒー」です。

à の場合は、手前が「容器」後半が「用途」を表しています。
une tasse à café は、une tasse(カップ一杯)という「容器」で、「用途」はコーヒー(コーヒー用)という意味で、コーヒーカップを表現したいのです。大事なのは「カップ」です。

La cuisine allemande, ce n'est pas ma tasse de thé.

2009年7月13日月曜日

大事なことは最後に言おう!

慣れないとかなり難しいのですが、いったん慣れるとそれなりに何とかなるもんです。
まっ、なんでもそうですね。

フランス語を話す時に気をつけたいこと:
大事なことは最後に言おう!

Quand est-ce que tu as dîné avec ta professeure? (最近の「女性教師」を表す表現です)
  - Hier soir, j'ai dîné avec ma prof Julie.
Avec qui est-ce que tu as dîné hier soir?
  - Avec Julie, j'ai dîné hier soir.

こんな話し方をしていませんか。残念ながら「通じてはいます」がそれだけです。とっても気持ちが悪い会話になってしまっています。

「いつ?」に対しては「昨日の夜」、「誰と?」に対しては「Julieと」が答えのポイントになるのですよね。
フランス語の文では、一般的に後ろに行けば行くほど「重要度」が高くなります。
逆も真なりで、文頭にあるものは重要度がとても低く「既知」の情報として扱われます。すなわち、なくてもいい情報と認識される訳です。

という訳で、上記の質問と答えを入れ替えれば正しい受け答えになります。

Qu'est-ce que tu as fait ce matin?
  - Ce matin, j'ai fait la grasse matinée. Je n'ai rien fait de particulier.

J'ai fait la grasse matinée ce matin. と答える前提の疑問文は、
  - Quand est-ce que ... ?
なのです。

美しい話し方ではないですが、la grasse matinée だけ答えるのもひとつの方法です。

最後になりましたが、faire la grasse matinéeは朝寝坊をする、ではないですよ。
おわかりにならなければle Ciel フランス語教室までご連絡ください。

2009年7月12日日曜日

誰が?

Qui nous a offert cette bonne tarte?
(誰このおいしいタルト作って来てくれたの?)
  - Je vous l'ai faite.

このやり取りは何かがちぐはぐです。
何がズレているんでしょう。

日本語のレベルで言うと「助詞(てにおは)」がズレています。
答えの文をあえて訳すと「私それをつくりました」となります。

日本語学の世界では、一般的には「が」の前、「は」の後が重要だと言われています。
他の人ではなく「私が」作ったので、主語=「が」の前が重要で、そこにスポットライトを当ててあげないと答えとしてはズレていることになるのです。

ではどうするか?
フランス語の標準的な構文では主語を文末に持っていくことができません。
文頭にある「主語」は重要度はとても低いのです。(明日またこの「重要度」については書きます)

そこで登場するのが「強調構文」です。
大雑把に言えば、一番相手に伝えたい=需要なものをC'est 〜 qui / que の〜の部分に入れるのです。

で答えは、
C'est moi qui l'ai faite. となります。
もしくは、
Moi! と叫ぶとかね。

2009年7月11日土曜日

猫とフランス語

さて問題です。

その通りには人っ子一人いなかったよ。
なんだか喉がいがらっぽい。
わからない、パス!

この3文に共通する事は何でしょう。

正解は...
「猫」です。

フランス語では

その通りには人っ子一人いなかったよ。
Il n'y avait pas un chat dans la rue.
なんだか喉がいがらっぽい。
J'ai un chat dans la gorge.
わからない、パス!
Je donne ma langue au chat.
と言います。

雄猫を表す「chat」はいいけど、雌猫の方はあまり会話で使うのは好ましくありません。
理由は... ぼくに会った時に尋ねて下さい。
遠くの方は、御一報頂ければお答えします。

2009年7月10日金曜日

7月10日の朝

7月10日の朝にメールを一通送りました。
Je t'ai envoyé un mail...
この後はなんと続けましょう。

正解は:le matin du 10 juillet または le 10 juillet, au matin です。
le matin を表現の頭で副詞的に使う時は(「朝に」という意味で使う時)au matinとは言いません。

ちなみに「朝早く」「朝遅い時間に」は、
en début de matinée、en fin de matinée となります。
en début d'après-midi、en fin d'après-midi、en début de soirée、en fin de soirée も同様です。

冠詞がいらないので便利でしょ!?

2009年7月9日木曜日

J'aime ça!

好きなものを好き!って言える幸せってありますよね。
そんな時にはこんな風に言いましょう。

Le café, j'aime ça!

これを Je l'aime と言ってみたりすると、ネイティブの突っ込みは容赦ありません。

Ah, bon? Tu aimes qui?

文法的には直前の定冠詞付きの単数名詞はle, la、複数名詞はlesで受けると決まっているのですが、慣用が許してくれません。
aimerと共に使われる直接目的補語の代名詞le, la, lesは「人を指す」と決まってしまっているのです。

すなわち、
Pierre, je l'aime. はOKなのですが、Le café, je l'aime. とは言わないということです。

ちなみに、Je suis très café. と言えば問題はないですよ。

2009年7月8日水曜日

目覚める、起きる、ベッドに入る、眠りに落ちる、眠っている...

「目覚める」と「起きる」は違うの?

朝6時頃に目が覚めたけど、布団から出られなくて7時にやっと起きた!
Je me suis réveillé(e) vers 6h du matin, mais je me suis en fin levé(e) à 7h!

「ベッドに入る」と「眠りに落ちる」は?

12時にベッドには入ったけど、一時間本を読んで眠りについたのは1時だったよ。
Je me suis couché(e) à minuit mais, je me suis enfin endormi(e) à 1h du matin après une heure de lecture.

dormirは?
こんな風に使います。

心配事があって最近眠れなかったんだけど、昨日の夜はよく眠れたよ。
J'avais des soucis et je dormais mal depuis quelque temps. Et pourtant j'ai vraiment bien dormi hier soir.

Bonne nuit!

2009年7月7日火曜日

今日はこの活用を覚えましょう。

先程のブログで出てきた「ouvrir」は正しく活用できますか。実は二重の意味で手ごわいですよね。

1. ouvrirとoublierが似ていてどっちがどっちか分からない。
2. ...irで終わっているのに、finir(第二群規則動詞)とまったく共通点がない!

1.に関しては「似ている」と思うのは日本人学習者だけです。
vとb、rとl、irとer...同じところは一つだけ。ouで始まっている事ですね。
この二動詞を日本人が混同してしまう事さえ、ネイティブは見当はつかないようです。
「違う」のです!

2.ouvrirは活用界では(そんな世界があればですが)異質な存在ですね。
実は!ir動詞の革を着たer動詞なのです。
さも「ouvrer」という第一群規則動詞動詞があるかのように活用してみましょう。
ね、正解はすぐに出てきたでしょう。

この動詞には仲間がいて、
ouvrir、couvrir、découvrir、offrir、souffrir de の5つです。

今日は活用を5つ覚えましたね。

できな〜い!

例えば「ドアが開けられない」と言いたい時にどんな表現が思いつきますか。

Je ne peux pas ouvrir la porte.
は浮かびましたか。

他には
Je ne sais pas ouvrir la porte.
(そもそもドアの開け方を知らない)
Je n'arrive pas à ouvrir la porte.
(一所懸命努力はするのだけれど、どうしても開かない)
J'ai du mal à ouvrir la porte.
(開けるのに苦労している)

Je sais bien chanter mais je ne peux pas aujourd'hui. Je suis enrhumé.
といった具合です。

複合過去(過去形みたいなものですね)で使うと違いがよくわかります。
Je n'ai pas pu ouvrir la porte.
ドアを開けられなかった。
Je n'ai pas su ouvrir la porte.
ドアの開け方を理解できなかった。
Je ne suis pas arrivé à ouvrir la porte.
(努力はしたが)ドアを開けられなかった。
J'ai eu du mal à ouvrir la porte.
苦労はしたがなんとかドアは開いた。

Je n'arrive pas à m'endormir...

2009年7月6日月曜日

Je suis fâché!

日本語で「怒る」と「怒っている」の違いはなんでしょう。
まあ「変化」と「状態」の違いといってはいいのではないでしょうか。

se fâcher≠être fâché
se marier≠être marié
s'énerver≠être énervé
s'habituer à≠être habitué à

me contenter≠être content
この対表現に関して言えば、意味がかなり違います。

Je dois me contenter de mon professeur.今の先生で我慢しなきゃ!
Je suis content de mon professeur.今の先生に満足です。

de... があるので、当然中性代名詞enが使えますよ。やった!

2009年7月5日日曜日

大きな声で!

人と話す時や文を読む時はどこを強く発音しますか。
主語が以上に大きかったり、最後に行くにつれてだんだん声が小さくなっていませんか。

フランス語は「後ろが強い」と覚えておきましょう。
単語の最後の音節<最後の意味まとまりの最後の単語の最後の音節<文の最後の意味まとまりの最後の単語の最後の音節...

要するに最後に行けば行くほど「強く大きく」発音すると覚えておきましょう。

Vous vous appelez comment?
  - Je m'appelle が大きくて、「重要」な名前を言う時に声が小さくなっていませんか。

2009年7月4日土曜日

男性名詞?女性名詞?

英語を多少勉強した後フランス語を学び始めた時に「なにこれ?」と思うもののひとつが「名詞の性」ですよね。

livre(本)は男性名詞なのに、revue(雑誌)は女性名詞だし、livreを女性名詞で使うと(une livre) なんと!
イギリスの貨幣単位または重さの単位の「ポンド」になるのです。
Je vais m'acheter une demi-livre de beurre et un livre de cuisine.
半ポンドのバターと料理本買いに行こうっと!

もっと不思議な名詞もあります。
un après-midi? une après-midi?
どちらでもいいのです。

gens(人たち)は究極愉快ですよ。
de bonnes gens と言います(女性形の形容詞が付いています)が、des gens gentilsと後ろに形容詞を付ける時は男性形なのです。

あまりこだわらないで、覚える時にunかuneを付けて覚えてしまえば後も楽ですよ。

2009年7月3日金曜日

三日後と三日以内

学習者の間でdans 3 jours(三日後)はかなり知名度は高いですよね。
  - J'aurai 30 ans dans 3 jours. とかね。

じゃあ「三日以内」は何と言うでしょう。

答えはd'ici 3 joursまたはdans les 3 jours qui viennent です。
avant 3 joursがダメだとは言いませんが、あまりネイティブは使いせんね。

Je dois prendre ma décision d'ici 8 jours.
一週間以内に結論を出す必要がある。
Je dois prendre ma décision dans 8 jours.
一週間後に結論を出さなければいけない。

違いますよね。
Je partirai en vacances dans un mois! J'attends le mois d'août avec impatience.

2009年7月2日木曜日

接続法?直説法?

悩みますよね。どっちを使ったらいいのか?それ以前に「接続法」って何?
まあそんなことに悩むより、これでも読んで気を楽にして下さい。

本来は「après que...」 や 「il est probable que...」の後は直説法を使うことが文法的なお約束となっています。
ただ周りのネイティブに聞いてみるとほぼ全員が「接続法でしょ。何言ってんの」という顔をされます。
また、本来は接続法なのに直説法が使われるという逆の現象も見られます。

ということは!
大して重要ではないということです。

述語動詞(主語の次に来る全体を司るメインの動詞)はきっちり活用して下さい。ここは「絶対!」です。
それ以外の動詞は... 文の中でその動詞が表している動作が他に対して時間的な「前後」を伝える必要がある時(多くの場合はそうですが)以外は気楽に使ってみて下さい。

とはいえ約束事はあるのですよ。
少しずつ覚えていきましょうね。

2009年7月1日水曜日

否定文を考える1

Voulez-vous voyager avec moi ce week-end? (今週末一緒に旅行に行かない?)
  1- Non, je ne veux pas voyager.
  2- Non, je ne veux pas voyager avec toi.
  3- Non, je ne veux pas voyager ce week-end.

同じように見えますが、意味は全然違います。
  1- 旅行に「は」行きたくない。
  2- 旅行にあなたと「は」行きたくない。(他の人とだったら考える)
  3- 旅行に今週末「は」行きたくない。(他の日程だったら考える)

最後の意味まとまりを否定していると考えればいい訳です。否定語のne - pas は位置の制約があるので(neは主語の次、pasは活用している動詞及び助動詞の直後)、原則的に打ち消したい表現の直前に持ってくるなんて芸当ができないのです。(一部の話し言葉はその限りではありません)

必ずしも動詞を打ち消しているのではないことは覚えておきましょう。