いい天気ですね。
Il fait beau.
その通りです。じゃあこんな場合はどうでしょうか。
いい天気ですね。どこかにお弁当でも持って出かけませんか。
Il fait beau. Ça vous dirait de piqueniquer quelque part?
う〜ん、もっといい形容詞があるような気がします。
この場合beauは「晴れている、青空である」ということのみを意味します。文字通り「天気がいい」のです。
真冬の寒い日の朝の一言、梅雨の晴れ間を見た時の一言... 可能ですね。
気候に関しては全く言及していません。お出かけするなら天気だけではなく天候も重要でしょ!?
そんな時に登場するのはユーティリティー形容詞 bonくんです!
Il fait bon! これで完璧です。
ではIl fait mauvais. はいったいどちらなのでしょうか。
天気のみに言及しているのか天候にも配慮した表現なのか。
正解はあえて言えば「両方」ではないでしょうか。
人は欲張りなので「bon=良い」というにはいくつものハードルを用意するのですが、「mauvais=悪い」というにはマイナス点がひとつでもあれば「ダメ!」と言ってしまう傾向にあります。
主に天気に言及していると言えますが、曇っている、肌寒い、晴天ではない、暑すぎる...
これだけで Il fait mauvais! という可能性は十分にあるのです。
南フランスでは昼間は誰もIl fait bon. とは言いません。
夕方日が沈む頃テラスに座り一息ついてやっと、
Enfin, il fait bon à cette heure-ci.
と言うのです。